
30代女性のあなた、年収のこと、どう感じていますか?平均に比べて多い?少ない?気になるけど、なかなか聞きづらいデリケートな話題でも有ります。本記事では統計データなどを参考にしながら、気になる収入のお話を解説致します。意外な結果に悔しい思いをするかも!?
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本記事の元になるデータ
民間給与実態統計調査という調査があります。こちらです。この調査では2万以上の事業所を標本として調査していることから、かなり範囲をカバーしています。
さて、ここで平均、30代女性の給与平均、ということですが、実は平均を出すことはあまり意味がないと思います。タイトルに書いているのに、何を言っているの!?という声が聞こえてきそうですが、あなたが身をおいている業界、居住地、職種、勤続年数によって給与水準が決まってくるからです。
ですので、あなたが、「30代女性全体の平均値とくらべて高い・低い」などと、一喜一憂するのは、まったく ナンセンスです。例えば、以下のような例を見てみましょう。収入の多い人が一人含まれている例です。
- Aさん 1500万円
- Bさん 300万円
- Cさん 400万円
この場合、平均の年間収入は733万円となります。これは極端な例ですが、平均はあくまでも目安にしかならない、ということです。もし比較をしたいのであれば、あなたの置かれた業界・職種・勤続年数などを考えた上で比較するのが適切でしょう。
では結果をみていきましょう。
30代女性の年収、意外な結果
以下の図を見てください。男女別、年齢階層別の平均給与を掲載しています。
引用:https://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2015/pdf/001.pdf
女性の平均給与は30歳から34歳までをピークに緩やかに下降しています。
男性との給与差が意外に大きい
女性が最も稼いでいる30歳から34歳の年齢で男性と比較してみます。
- 女性平均:307万円
- 男性平均:451万円
約150万円もの差が有ります。これは意外にも大きな数字ですね。その一つ下の年齢階層(25歳から29歳)では以下のような結果に。
- 女性平均:306万円
- 男性平均:383万円
となっており、約80万円の差でした。これは30代前半から管理職に昇進する男性が増えてくることが男性の平均年収を上げている、と考えられるものと推測致します。
看護師などの女性が多い職場であれば、状況は異なりますが、男性優位の会社はまだまだ多い現実はあるでしょう。この事が影響をしていることも一因と思われます。
また、女性の場合、結婚、出産で休業をするケースや離職するケースもあることから、30歳前後でキャリアアップが遅れることもあり得るのではないでしょうか?
勤続年数でみてみる
では、年齢で見たので勤続年数で見てみましょう。

引用:https://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2015/pdf/001.pdf
Aさん(女性)
30代女性、大卒で、新卒で就職、勤続10年を想定してみます。図を見てください。この女性の場合、勤続10年に分類されます。平均給与は296万円となります。
Bさん(女性)
Aさんと同じ年齢で子供を2人産み、育休を1年づつとった場合、育休だけで、2年間のブランクが有ります。勤続は8年になりますので、平均給与270万円の階層に入ります。
両者で約30万円の差が有ります。どうでしょう。このあたりはあまり意外な感じはありませんか?
Cさん(男性)
A・Bさんと同年齢、男性で勤続10年を想定します。平均は534万円です。
- Aさん:296万円
- Bさん:270万円
- Cさん:534万円
いかがでしょう。男性を交えて比較してみると、同じ年齢でも意外すぎるくらい大きな差が生まれています。これは生き方の多様性が違いに現れているともいえるのではないでしょうか?
男性:キャリア開発のみ
女性:多様な働き方
- キャリア開発を頑張る人
- 出産を機にパートで世帯収入をバックアップする側に回る人
- 一つ職種で熟練工的なはたらきかたをする人
この調査の平均値にはこのような背景がある、ということを踏まえてみてみると、250万円を上回る差は、あながち意外でもないのかもしれませんね。
平均収入は業種によっても異なる
図を見てください。業種別の年収差、意外にみたことがないのではないでしょうか。私も大学時代に知っていたらこの図を頼りに就職活動をしていたかもしれません笑
引用:https://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2015/pdf/001.pdf
- 最も高いのは電気・ガスなどのインフラ事業 715万円
- 最も低いのは宿泊・飲食などのサービス業 236万円
上記のようになっており、約470万円の差が有ります。これは意外ではないですか?あなたの平均年収を比較する場合、置かれた環境による、外部要因が大きく影響するということがお分かりいただけるでしょう。いかに能力がたかく、評価されており、順調に昇給していても、置かれた業界で年収は大きな差がつくのですね。
資格でキャリアアップはできる?
これは私の私の意見ですが、資格を取得するイコール年収アップ、とはいかないように思います。「稼げる資格!」というタイトルをよく見かけますが、私は懐疑的です。
もっともわかりやすい資格は医師や弁護士などの確実に稼げる資格は別格です。しかし、これらの資格を取得30代から取得するのは、かなりの覚悟が必要ですし、一人で「決めた!」といってなかなかできるものでもありません。
難易度低めで確実に仕事につながる資格なんてありますか?私の友人でも社会保険労務士資格を取得して全く生かしていない人を2人も知っています。何年も勉強して難易度2.6%という難易度の社会保険労務士資格を取得してもそういう状況なのです。
例えば、社会保険労務士の資格を持っている人事経験者、であれば、別です。そのような人物が転職を考えるなら鬼に金棒といえるでしょう。
しかし、自分の職種や経験と全く関係のない資格を取得するのは労多くて・・という結果になり勝ちであることが周囲の人間の状況をみているとよくわかります。
資格を取得すると即仕事につながるというレベルの資格はないとおもって良いでしょう。
年収を上げるには?
転職は有効
あなたがもし、自分の年収を上げたい、と考えるなら、転職を考えるのは一つの手。未経験業界でも、転職は可能です。こちらの記事でも書きましたが、異業界への転職は可能です。また、年齢的な限界ももはやない、と言っても過言ではありません。
30代は最も転職が活発な年代です。また、35歳から39歳までの年齢でも30%近くの方が異職種への転職を成功させています。つまり、30代でも異業界・異業種へのトライはできる!ということです。
?副業も考える
あなたに時間があるのならば副業はよい選択肢でしょう。私はFXでさんざんコケましたが。今は月額15000円程度から教えてくれるスクールも有り、実績を出している女性の方も実際におられました。他にもネットの物販やアフィリエイトなども副業の一つ、といえますね。自宅でできるこれらを考えることは女性には合っていると思います。
副業のように、収入の柱を複数持つ、ということは現代のはたらきかたに合致していると思います。これをモジュール型ワーキング、と提唱した方がおられます。
こちらの記事でもかきました。以前、この書籍を読みましたが、大変共感した一冊です。
『社畜もフリーもイヤな僕たちが目指す第三の働き方』 佐藤 達郎 多摩美術大学教授 著作
この本の中では、様々な働き口(=モジュール)を自分で選び、自由に組み合わせて同時並行的に進めていくという「モジュール型ワーキング」を提唱。
収入の柱を複数持つ、という生き方は給料収入しか取得したことのない方にはすんなりとできるのか、という不安があるかもしれませんね。
もし、あなたが収入をあげたいが、転職はちょっと、という場合、収入の柱を作る、ということも考えてみてください。たとえば、旅。これも仕事になるんですね。サゴジョーというウェブサイトがあります。なんと旅人求人サイトなんですね。◯◯に◯◯のツアーで行っていただき、記事を書いてくれる方、大募集!などの案件があるんです。
どうですか?こういう働き方もあるんです。興味を持ったあなた、是非、トライしてみてはいかがでしょう。
まとめ
- 30代女性の平均年収は意外にも男性と150万円もの差があった
- 業界によっては500万円近い収入の差が生まれている
- 資格取得は年収アップにはなりにくい
- 転職は異業種でも可能。トライする価値あり
- 転職が嫌なら副業で稼ぐことは可能である。旅すらも仕事になる
あなたが30代であり、年収を気にしている場合、平均を知って参考にするのは良いでしょう。しかし、あなたが所属する業界、職種、勤続年数によって大きく異ることがお分かりいただけたでしょう。共働きが当たり前の現代、年収をあげていきたい、という考え方はもは当たり前でしょう。
この時、考えるのが資格を取得する、などは年収アップにはあまり寄与しないように思います。もちろんアップする例もあるでしょうが、私はあまり大きな成果を求められないようにお思います。30代のあなた、異業種・異職種への転職は可能です。
業界によっては、未経験でもOK。検討してみる価値はありそうですね。一度だけの人生です。どうせ働くなら、満足の行く働き方をしてみませんか?