
あなたが今、転職を考えているならば、同業種、同職種で探していますか?苦労しているならば、異業種への転職も視野に入れてみてはいかがでしょうか。え?異業種への転職は無理?年齢が限界だから無理?諦めるのは早いです。
今、異業種・異職種への転職は多くの人が成し遂げているんです。あなたが、諦めて行動をしていないならば、転職のチャンスを逃し、損をしている可能性があります!
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転職で異業種にいくのは難しのか?年齢の限界は?
結論から言えば、異業種に行くことは可能。年齢にも限界はなくなってきている、と言えます。かつて、転職は35歳が限界、という説が有りました。私もそう思っていましたし、20代で転職活動をし、大惨敗。転職の難しさを痛感致しました。時期はリーマンショック後だったと思います。今から思えば、時期も悪かったんですね。
リーマンショック以降、企業は採用を引き締めました。新卒者の方はだいぶ苦労されたことと思います。しかし、2017年現在、市場環境は一変しています。有効求人倍率はバブル期を越え、多くの年代の方が転職を成功させています。
まずは数字を眺めてみる
まずは事実を見てみましょう。総務省統計局が発表している数字です。このHPの
年齢階級別転職者数及び転職者比率を見てみます。この中の2016年の転職者数を年齢別にみてみると、以下のようになっています。(単位 万人)
- 15~24歳 59
- 25~34歳 77
- 35~44歳 60
- 45~54歳 50
- 55~64歳 43
- 65歳以上 16
かつて35歳転職限界説、といわれた年齢以上の年齢層でも転職を成就させているではありませんか!市場はここまで変わっているんですね。私も30代後半で転職を成功させました。それも異業種です。できるものなんです。
実際、転職サイトやエージェントに登録すると、案件が沢山あるのがわかります。業界の経験がないことはもはや不利な材料にはならない現状が分かると思います。
業種の変更はもとより、職種の変更も可能?
DODAによる調査によると、異業種への転職、異職種への転職状況の数字がわかります。
異業種へ転職した人は59.1%、異職種へ転職した人は33.9%。異業種への転職はもはや当たり前、異職種への転職も不可能ではないことがよくわかります。年齢を見てみると、年齢が高いほど、異職種への転職は難しくなることが分かります。
- 24歳以下 48%
- 25~29歳 36.7%
- 30~34歳 28.8%
- 35~39歳 28%
上記のような結果になっており、ミドル層に近づくに連れて数字が下がっています。しかしながら、最も数字の低い35~39歳の年齢層でも30%近くが、職種を変えていることから、決して不可能な数字ではないことがわかります。
また、職種によって、未経験でも職種変更のし易い職種とそうでない職種があります。
高度に専門性が高く、習熟が必要とされる職種ではない場合、ポータブルスキル(持ちはこび可能なスキル)をアピールすることで転職は可能でしょう。
たとえば、転職ではありませんが、社内でも、エンジニアが営業職に職種替えを命じられるケースなどは頻繁に見られますね。これは社内で積み上げた技術と知識が営業で十分に発揮できることを期待されているということですね。異動では無く、これと同じことを転職で成し遂げよう、ということです。
異業種・異職種への転職はポータブルスキルが鍵
ちなみに今出てきた、ポータブルスキル、とはどういうものでしょうか?これは「持ち運びできるスキル」と定義することができます。面白いサイトがあります。あなたの持ち運び可能なスキルを判定して、あなたの転職可能な職種を診断してくれるサービスです。
課題の発見や課題解決、部下育成など、項目は汎用性、つまり、職種を越えても必要とされるものが用意されています。このウェブサイトで掲載されている論理的思考などは、どこの会社でも必ず生かすことのできるスキルです。例えば以下の項目などはまさに論理的思考です。
- 現状の把握
- 課題の設定
- 計画の立案
- 課題の遂行
これらを日頃から鍛えておくと、職務を変わるときもアピールできるポイントになるのです。これらを実践し、仕事で成果を残した実績などがあれば最高です。
職種を変える際、仕事での実績をパワーポイントなどの資料に残し、面接でプレゼンできるとあなたのスキルを理解してもらうことができますね。
私は若い頃にポータブルスキルの概念をもっていなかった為、随分周り道をしてしまいました。一部門に10年近く在籍したのですが、世間的にはニッチな仕事を行う部門でした。仕事の経験はニッチなものであればあるほど、転職には活かしづらいです。いま思えば、その部門に在籍している間にポータブルスキルを磨いておけばよかったなと思います。
実際、私が20代におこなった転職活動では、マッチする会社が全くありませんでした。
持ち運びできる経験もスキルもない私は転職活動では書類通過すらしませんでした。それも一社も通過しないのです。ショックでした。転職市場においては全くの無価値を宣言されたのですから。
それから時がたち、どこの会社でも必要とされる仕事である人事総務の経験をし、転職をしました。これらの経験から、持ち運びできる仕事のスキルがいかに自分を助けるか、ということを実感しています。
もしあなたが、異業種・異職種への転職活動を行う予定であれば、ポータブルスキルの棚卸しを行ってみることをオススメ致します。
面接ではポータブルスキルに関することばかり聞かれる
さて、企業が転職者を採用するとき、経験を買っている言います。「経験」と言ってもどのような経験を指しているのでしょう。転職の面接で採用担当者は以下のような質問をします。
- あなたの経歴を教えて下さい。(あなたの実績をアピールしてください)
- 当社にどのように貢献しますか?(あなたの活かせるスキルを教えてください)
- 苦労したことはなんですか?また、苦労をどのように乗り越えましたか?(あなたのスキルを証明してください)
- 将来どのようになっていきたいですか?(あなたの計画をおしえてください)
どうでしょう。実はポータブルスキルに関する質問ばかりではありませんか?
これを読んで頂いているあなたは、20代から40代くらいまでの年齢層の方が多いと思います。特に35歳以上の年齢層に関しては、社会人経験が10年を越えます。長い社会人経験の中で、いかに持ち運びできるスキルを磨いたか、そしてそれをいかに上手にプレゼンテーションするか、が鍵を握るでしょう。
どのような案件を狙えばよいか?
さて、自分のスキルの棚卸しや、プレゼンテーションの準備ができたあなた。転職市場は数のレースです。あなたが未経験の業種に挑戦する場合、あなたより経験が豊富で業界経験もある人材が現れれば負ける可能性が高まります。
いかにスキルや人柄を評価されても、相対評価で一段低くなることも十分にあるのです。それは、あなたの経験や能力だけでなく、「通いやすい、転勤しやすい、独身である」などの属性が決定打になることだってあるのです。
結論から言えば、競争率が低い案件を狙うのがよいと思います。競争率が低い案件とは、大手の就活サイト、エージェントなどに掲載されているような案件では無く、中堅から准大手エージェントにしか出ない案件の事。
こういった案件は絶対評価での戦略が取れるので圧倒的に内定率が高まります。企業によっては、色々な事情で、大手エージェントや大手就活サイトを使用しない企業も有ります。たとえば、大手企業でも、応募者が殺到しすぎて、採用が大変になるから、などの理由でひっそりと募集をかけるケースも有ります。
また、中小企業でも採用にあまり労力をかけられない企業の場合ですと、大手ではなく中堅、準大手エージェントを通して募集をかけるケースも有ります。
あるいは、企業が「急募ではないが、よい人がいたら紹介して」などと、エージェントに声掛けを行っているケースは狙い目の案件でしょう。一人面接をしてその人がよかったら採用する、というケースですね。
私が過去に内定した会社も、全て上記の戦略を使用しています。大手エージェントも使用しましたが、競争率の低い案件はとることができましたが、競争率の高い案件は軒並みNGが出ました。
あなたが、異業種・異職種にトライするときは上記のような戦略も活かしながら、賢く動くことが成功を呼び寄せることができるでしょう。
まとめ
- 異業種への転職は可能
- 異職種への転職は少し難易度が上がるが、不可能ではない
- 年齢は若いほど有利であるが、50代以上も多くの人が転職をしている
- 転職活動ではポータブルスキルが鍵を握る
- 転職活動は競争率の低い案件を丁寧に拾っていけば内定率が高まる
あなたが、異業種、異職種への転職を諦めているならば、おそらく大損をしています。大きな可能性を諦めているのです。異業種へのハードルはひくい、と言っても過言ではないでしょう。また年齢によるハンデもリーマンショック後の時代に比べ、随分無くなりました。
これを書いている2017年現在は圧倒的な売り手市場。これからもこの状況はつづくと思われます。
転職を足踏みしている、あるいは、異業種への転職を諦めているあなた、チャンスです。ポータブルスキルを意識して活動しましょう。
また、異業種・異職種への転職は競争率の低い案件を狙いましょう。競合に勝てる!という絶対的な自信があるならば別ですが、競合を避けるのも十分有効な手である、と思います。知識をつけて賢く転職を成功させましょうね。