共感は本当に必要?前回に引き続き、コーチング、カウンセリング的なお話をしていきます。前回の Podcast では、共感が必要である、という内容でお話ししました。本日は共感がもてはやされるが、一方で共感をしない自由も認めるべきというトピックスです。
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共感とは
「共感とは、相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じること」
アドラーは言いました。
つまり相手が感じてることを自分も感じるように。相手が辛い思いになると自分も辛い 思いになり、 相手が喜ぶと自分も喜ぶ。つまり感情を共有するということですね。
この共感が大事ですよ、共感するんですよ、という考え方は、一対一でのコーチングやカウンセリングの場では人間関係構築の上で、大事にすべきだと教えられます。
同時に、なんか脅迫的な違和感を覚える部分もなくはない。 何を言ってるかというとつまり、補完できないクライアントに対しても強化しなければコーチングや、カウンセリングは成り立たないのか、という脅迫観念的な考え方をしてしまいがち。
ここについて持論を少しお話ししてみたいと思います。あくまで持論ですから、正しい間違っているなどの議論は、とりあえずおいといて。
本日の BGM 先日の放送に引き続きフランスのレーベルである Influx-REBORN のCharly Madeaによる楽曲を2曲お届け。
共感がもてはやされるが、一方で共感をしない自由も認めるべき
極端なケースを設定しました。たとえばこんなケースではいかがでしょうか。自分の家に泥棒が入った。自分の大事にしていた物を盗まれちゃった。
「泥棒さんも困った事情があったんだろうな、めちゃくちゃ困って、 私の家に泥棒に入って、とりあえずの生活費が稼げて一安心なんだろうな。」
あなたは共感できます?
おそらく泥棒にもやむにやまれぬ事情があり、犯罪を楽しいからと思って行う泥棒は稀でしょう。
貧困と犯罪は正の相関関係があると言われていますから、 楽しんで犯罪を犯すよりは困って犯罪を起こす方の方が多いのではないかと推察します。
泥棒に入られると あなたはまず混乱するでしょう。 まさか自分の家に泥棒が入るなんて。まず何が起こったかを理解するのに少し時間もかかるし、その後、えもいわれぬ恐怖を感じるのではないでしょうか。
自分がいない間に泥棒が入ったから良かったようなものの、鉢合わせになっていたら殺されていたかもしれない。怒りや恐怖の感情を感じながらも共感できるかというと普通はできませんよね。
ここで言いたいのは、共感が大事であることは理解しつつも、必ずしも共感ができない場合もあることを許容する心の余裕持ち合わせたいです。
- あなたが上司の場合は共感できない部下
- 貴方が親の場合は共感できづらい子供の行動
- コーチの方であれば 共感できないクライアントの場合
どうしても共感しがたい内容が出てくる事って必ずあります。もうあるんです。
ムカッとくることだってあるんです。この時に、どうするかという問題ですが、共感はしなくても理解をする努力をする。こういうオプションを持っておくと、 心の余裕が生まれます。
部下
上司のあなた
というのは簡単。言ってしまいがちですよね。そうじゃなくてね、一旦受け止めましょう。
具体的には
「それがあなたの考えなんだね」
「あなたはそう思うんだね」
共感はできないけど理解はできる。
職業上としても、人間としても倫理観にそぐわないクライアントは受けることができません。共感できないけど理解を示す。
そういった態度を示すということで、相手に対するあり方として、少し俯瞰する立場から接することができるようになる。
私もついつい子供に感情的になって、しまうこともあるので本日の放送を 聞き直したりしながら、自分で自分の学びのコンテンツを今日は作ったみたいな感じですけれども。
今日のまとめ
コーチング的トピックス、共感についてお届けしてまいりました。
- 共感が出来ない場合もある
- 共感ができない場合は理解をする努力をする
- そうすると、心の余裕が生まれる
心に余裕を持ったコミュニケーションを!本日は以上です。次回をお楽しみに。
番組内で使用した楽曲
Charly Madea – Broken Heart – Ïnflux Reborn Records – ÏRR004
Charly Madea – Coco feat. Sun Jia Qi – Ïnflux Reborn Records – ÏRR010