感情

感情をコントロールできない、涙が出て泣くことも、まさか病気!?感情と行動を切り離す2つのコツ!

あなたは泣くつもりではなかったのに急に涙が止まらなくなったり、怒りの気持ちを抑えられなかったりしたことはありませんか?

今回は、涙がなぜ急に出てきてしまうのかの原因と対処法と、感情をコントロールできないときに疑うべき病気についてもまとめました。

また、後半では感情と行動を切り離すことのメリットとそのコツをご紹介します。感情に振り回されずに行動をコントロールできるようになると、仕事でもプライベートでもメリットがたくさんあるはずです。では、一緒に見ていきましょう!

ライター:しょこここ

インサイド・ヘッド

あなたはディズニーピクサーの『インサイド・ヘッド』という映画を知っていますか?私も大好きな映画です!

ライリーという女の子の頭の中を描いた作品で、ヨロコビ・カナシミ・イカリ・ムカムカ・ビビリという感情のキャラクターが活躍します。

HPはこちら

ライリーは11歳の女の子なので、感情が複雑になっていく途中段階です。人は大人になるにつれて様々な経験をし、さらに感情は複雑になっていきますよね。

映画の中でも環境の変化やライリーの成長によって、感情たちはかなり混乱しています。実際に私の頭の中にも感情たちがいるかは分かりませんが(笑)、いるとしたら今までとても混乱させてきたと思います。

インサイド・ヘッドの映画でも描かれていますが、ライリーは自分の中に住む、ヨロコビ・
をコントロール出来ていません。これはライリーだけではありません。私も、おそらくあなたもそうです。

泣くつもりではなかったのに急に涙が止まらなくなったり、怒りの気持ちを抑えられないことなど、自分の感情と付き合うのはとても難しいですね。まずは、涙が止まらないケースを見ていきましょう。

涙の種類は3つ

よく泣く人やほぼ泣くことのない人、個人差はあると思いますが泣いたことのない人はきっといないはずです。そんな身近な「涙」ですが、実は涙は3種類に分けられることを知っていましたか?

基礎分泌の涙

細菌やほこりから目を守るために出る涙。角膜を潤して、瞼を円滑に動かす役割を持つ。

反射性の涙

玉ねぎを切ったときや辛い物を食べたとき、あくびの時に出る涙。目に入った異物を洗い流し、目を守る役割を持つ。

情動性の涙

悲しい時やうれしい時など、感情によって出てくる涙。

ちなみに玉ねぎを切ったときと悲しい映画を観たときに流す涙は、後者により高濃度のタンパク質が含まれているという研究結果もあるようです。感情と涙の関係は完全には解明されていないそうですが、涙を流すことで気持ちが癒されるのには理由がありそうです!

参考サイト:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%99

涙の原因として考えられるもの

原因①:女性ホルモンが関係している

男性よりは女性のほうが、涙を流すイメージがあるのではないでしょうか。実はそれは目の涙腺にある「プロラクチン」という女性ホルモンによるものです。

プロラクチンは乳腺の発達を促したり妊娠維持などの役割があり、女性は成長期に男性の1.5倍になると言われています。そのため、女性は涙もろくなるのですね。

参考サイト:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3

原因②:経験が増え、共感できることが多くなる

年齢を重ねるといいことも悪いことも、さまざまな経験をしますよね。それは自分以外の人が経験していることや、映画にも共感できることが多くなるということです。

  • 幼い頃は意味が分からなかった映画を大人になってから観ると涙が止まらなくなる
  • 身近な人の悲しい出来事に涙が出てしまう

このような涙は、経験によって共感力が上がったことが原因であると言えるでしょう。
年齢を重ねて人の気持ちに寄り添えるようになることは、素敵なことですね。

原因③:生まれつき感情が豊か

同じ映画を観ても、たくさん泣く人とそうでない人がいますよね。生まれつき感情が豊かで涙もろい人はいます。

涙を我慢しなくていい時にはたくさん泣いて、我慢すべき時は次にご紹介する対処法で感情と涙をコントロールしてみてくださいね。

原因④:ストレス

ストレスで涙が出ることがあります。突発的なものもありますが、じわじわとストレスが重なって急に涙が止まらなくなることもあります。

私は中学校に入ってすぐのときに、家に帰るとなぜか毎日涙が出ていました。悲しいというわけではなく、涙が勝手に出るイメージです。

幸い、友達ができて学校が楽しくなり始めると涙が出ることはなくなりました。今思うと自分でも知らないうちにストレスがたまっていたのだと思います。

ストレスはたまりすぎると、うつ病などの気分障害の原因となります。自分で制御しきれなくなるくらいのストレスを抱えると上記のように勝手に涙が出るということが起こります。

ここで少しうつ病のお話をしたいと思います。うつ病患者は非うつ病の方に比べ、高いストレス状態に置かれている、と言われます。

ストレスを受けると、「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。涙はこのコルチゾールを減らす効果があるのです。

涙を流したあとのなんだかスッキリした気分はこの効果が出ている証拠。体があなたに変わってストレスへ対処してくれている、ということです。ともあれ、勝手に涙が流れる状態はSOSサインですから、早めに心療内科や精神科を受診することです。

参考:https://www.yomeishu.co.jp/genkigenki/feature/130226/

涙をこらえたいときの対処法

泣くことは決して悪いことではありません。しかし嫌なことや悲しいことがあって泣きたいとき、大人はいつでも泣けるわけではありませんよね。誰かと一緒にいたり、職場だったりと泣くことができないときもあります。泣くのを我慢したいときに効果的な対処法を5つご紹介します。

対処法①:他のことを考える

「いい天気だな」「お昼何食べようかな」など、なるべく今の感情にかかわりがないことを考えてみてください。今の感情を一旦横に置いて、他のことで頭をいっぱいにするイメージです。私はこれで泣くのを我慢できたことが何度もあるので、おすすめです。

対処法②:目をぎゅっとつぶる

涙が出る前に物理的に瞼を閉じてしまう方法です。これは涙が少しでも出てしまっているとさらに涙が出てしまうことがあるので注意が必要です!

対処法③:深呼吸をする

緊張しているときに深呼吸をすると落ち着きますよね。それと同じで、呼吸が深くなり整うと不思議と涙も出にくくなります。感情がコントロールでき、今にも泣きそうなときにも使える対処法です。

対処法④:一旦その場から離れる

たとえば仕事でミスをして怒られてしまった時、一旦トイレなどに行くと気持ちが落ち着くことがあります。どうしても涙をこらえることができずに泣いてしまっても、その場を離れていれば他の人に迷惑をかけにくくなります。ぜひ試してみてくださいね。

次は感情のコントロールがしづらいとき、病気かも!と疑うような場合、考えられるケースをまとめてみました。

対処法⑤:我慢しない

対処方法になっていませんね笑。でも、最もよいのは実は泣いてしまうのが一番、と私は思います。

泣くことでスッキリしたという経験、ありますよね。上にもかきましたが、涙はストレスホルモンのコルチゾールを減じる効果があります。いっそのこと、トイレに駆け込み、思いっきり泣くのも手でしょう。

感情がコントロールできない症状が出る病気について

涙の原因や対処法に関してお伝えしてきましたが、どんなに気をつけていても感情がコントロールできないときはありますよね。過度な心配は禁物ですが、感情がコントロールできない症状が出る病気に関してもご紹介します。

疑う病気①:うつ病

ストレスの多い現代人にとってうつ病は他人事とは言えない病気です。ストレスが極限までたまってしまい、眠れない・食欲がない・いつもはできていたことができない・死にたいと考えるようになるなど様々な症状を引き起こします。

思考能力も落ち、意欲がなくなります。心だけでなく、上記のように体にもサインが現れることがあるので、おかしいなと感じたら心療内科や精神科へ行ってみてください。

こちらのサイトではセルフチェックができます。質問は多くないので気軽にやってみてくださいね。

ファイザー株式会社 こころの陽だまりサイト:

http://www.cocoro-h.jp/depression/

疑う病気②:適応障害

適応障害はある特定のことが原因となり、憂鬱な気分や行動面での変化がみられる状態です。うつ病と違っているのは原因がはっきりしていることが多いため、原因を取り除くことで良くなることが多いということです。

とはいえ簡単には原因を取り除くことができない場合もあります。カウンセリングや薬によって治療する方法もありますので、まずは病院で診察を受けることが大切です。

疑う病気③:強迫性障害

自分でもつまらないことだと分かっているのに、何度も同じことを繰り返してしまう症状が出る強迫性障害。手が汚いような気がして手を洗うのをやめることができない、外出時に何度も鍵の確認をしたりなど症状は様々です。

もちろん強迫性障害でなくても手洗いや鍵は気になることはありますが、度を越えているようであれば強迫性障害を疑ってみてください。

厚生労働省知ることからはじめようみんなのメンタルヘルス サイト:

http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_compel.html

感情のままに行動すると、「感情的な人」という評価をされてしまうことがあります。次は感情と行動を切り離すメリットやコツを紹介。意図的に切り離せるようになれるといいですね。さて、見ていきましょう!

感情と行動を切り離す

感情が豊かであることは人の気持ちを深く理解したり、物事にたくさん感動できたりといいことがたくさんあります。しかし生活していく中では様々な出来事があり、感情に振り回されて後悔するような行動をしてしまったことのある方も多いのではないでしょうか?

感情と行動をうまくコントロールすることは人間関係で高いストレスを抱えやすい社会で生き抜くためのリテラシーといえるでしょう。感情と行動を切り離すことは簡単とは言えませんが、まずはメリットを見てみましょう。

メリット①:人間としての成長につながる

ご存知の通り、完璧な人間はいません。特に社会に出て働き始めると、仕事でも私生活でも今まで知らなかったことを学びながら実践していかなければなりません。

最初は分からないことだらけなので、上司や先輩から注意を受けることもあります。それに対してイライラしたり、逆に必要以上に落ち込んでしまったりすると、感情に気を取られて行動を改善できず自分の成長につながらなくなってしまいます。

感情を一旦置いておいて、アドバイスを素直に聞ける人は成長も早いはずです。

メリット②:冷静な判断ができる

好きな歌手のライブに行ったときに気づくとグッズをたくさん買っていて、予算以上にお金を使ってしまっていたという経験はありませんか?もちろん自分のできる範囲内であればいいのですが、その範囲を超えてお金を使ってしまうのは問題です。

焦ったときや気が動転しているとき、興奮しているときは判断力が鈍ることがあります。

人生の中では小さいことも大きいことも選択の連続ですよね。その中で感情に左右されて冷静に判断ができないということが続くと、後々困ったことになる可能性もあります。

逆にきちんと感情と行動を切り離すことができれば、冷静な判断につながります。

メリット③:人間関係が豊かになる

ひとつ質問なのですが、いつもイライラしている上司Aさんと、いつも穏やかな上司Bさんではどちらと仕事をしたいですか。もちろんいつも穏やかな上司ですよね。

例えば仕事であなたが大きなミスをしてしまったとします。

  • 上司Aさん→大きな声で怒鳴る
  • 上司Bさん→ミスを責める前にどうフォローするべきか考え、指示を出す

もしかしたら、どちらの上司も感情は同じかもしれません。しかし周りから見えるのはどう行動したかのみです。感情をコントロールして行動できる上司Bさんは、たとえ家で愚痴を言っていたとしても(笑)いい上司であり部下から慕われるはずです。

このわかりきった真実は多くの方が頭で納得し、実践できない大変困難なことでもあります。

実践!感情と行動を切り離す2つのコツ

では、困難な感情と行動を切り離すコツをご紹介します。

コツ①:感情にとことん向き合う

物事に対しての感情は自然と出てくるものなので、感情自体をコントロールすることはできません。ただ、感情の扱い方を工夫することで行動をコントロールすることはできます。

以下の3つのポイントを意識してみてください。

  1. 感情を自覚する
  2. 感情を肯定する
  3. 今できる行動は何かを考え、実行する

私の例を挙げてみます。私は自分の生き方に自信を持てず、ネガティブ思考が続いてしまう時に自己啓発本を読むことがあります。しかし、「これを書いている人はすごいな。それに比べてこんなにネガティブな自分って…。」とさらに落ち込むことがあります。

もしくは読んだ直後はやる気がみなぎるけれども、1日経つと元のネガティブ思考に戻っているなど、感情や思考のクセを無理やり変えようとするのは自己肯定感を低くする原因にもなります。これを3つのポイントに当てはめてみます。

  1. 自信が持てず、ネガティブになっていると自覚する。必要があれば紙に書き出し、客観的な視点で整理する。
  2. 自己啓発本を読んで無理にポジティブになろうとするのではなく、「ポジティブな人はすごいけれど、別にネガティブでもいいじゃないか。今の自分も結構いい!」と肯定してみる。
  3. ネガティブになっている自分は今、どんな行動できるかを考える。

二つ目のポイントの「自分の感情を肯定する」ことは難しいですが、一番重要なポイントです。最初は無理にでもいいところを探して肯定してみてください。

もし、あなたが高いストレス状態にある場合、自動思考が働いている可能性があるでしょう。自動思考についてはこちらのサイトの説明がわかりやすいです。

マイナス思考は単なるを事実をオートマチックにマイナス方向に捉える癖です。しかし、「実際に起こっている事」に目を向け、客観的な視点にシフトすることが重要です。

具体的には紙に書き出すことを毎日続けること。私はこの本を参考に実践しました。

こちらの本では「毎日自分に○(マル)をつける」ということを紹介されています。私も実践してみました。

 

このように左の表には出来事を淡々の書き、その時の考えを書き出します。その時の考えこそが自動思考です。あなたが感情をコントロールできない、と感じているならば、まだ「自動思考」を明確に言語化していない状態と思います。

感情を明確に言語化し、その上で右の表にその日自分が行った「今の自分の結構いい」ことを書き出します。実は「結構いい」ことは沢山あったりします。

これを毎日つづけることで自分認知の歪みを治す、ということです。とても地道で時間もかかりますが、感情がコントロールできない場合にはとても有効です。

また散歩してリフレッシュするなど簡単なものだけでも構いません。続けていくことが肝心です。継続は力なり、という言葉がありますが、これは本当であると実感します。

自分で自分の感情を冷静に見つめ、感情と行動を切り離すことがすこしづつできるようになります。自己肯定の訓練にもなるので、感情の起伏も少なくなるはずです。

コツ②:感情をあえてスルーする

辛い時でも口角を上げて笑顔をつくると、辛さが緩和されて楽しい気持ちになるという話を聞いたことがありますか?

感情から行動が生まれることももちろんありますが、逆に行動が感情に影響を及ぼすこともあります。

感情をコントロールできないときにはまず深呼吸して、今ベストだと考えられる行動をしてみてください。この際、感情は一旦スルーします。

たとえば、部下が大きなミスをしてしまったとします。その場合、怒りにまかせて怒鳴っても何も解決しません。このコツを参考にしてみます。

  1. 感情は一旦スルーして、今何をするべきか考える→ミスのフォローが必要
  2. ミスのフォローをする
  3. 部下から話を聞き、必要であれば注意する

最初は怒りの感情があったとしても、一旦感情をスルーして行動するなかで怒りの感情は落ち着いていると思います。部下に注意するときも冷静に話ができ、今後のより良い仕事につながるのではないでしょうか。

まとめ

今回は、下記の4つをご紹介しました。

  • 涙の種類
  • 涙の原因として考えられるもの
  • 涙をこらえたいときの対処法
  • 感情がコントロールできないときに疑う病気

人間なので、感情のコントロールはとても困難です。涙をこらえたいときの対処法についてもご紹介しましたが、本当に泣きたいときには泣くのが一番だと私は思います。

実際私は家でよく泣くのですが、泣いた後は不思議と感情が安定します。たまにはありのままの自分の感情を認めてあげることで、よりよい人生につながるのではないでしょうか?また、後半では感情と行動を切り離すメリットを紹介致しました。

  • 人間としての成長につながる
  • 冷静な判断ができる
  • 人間関係が豊かになる

感情と行動を切り離す実践的なコツも紹介。

  • 感情にとことん向き合う
  • 感情をあえてスルーする

人間、感情をコントロールすることはとても困難。無理に感情をコントロールする、というよりも、行動をコントロールする、ということに目をむけ、成熟した人間になりたいものです。

そのためには知識が必要かと私は思います。知識は人の行動を変えることができます。最初にインサイド・ヘッドという映画を紹介しましたが、ヨロコビ・カナシミ・ムカムカ・ビビリ、どの感情も大切。

感情の正しい知識を身につけ豊かな人生にしましょうネ!

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