
あなたは転職の面接で失敗談を教えてほしい、と質問されたことはありませんか?この失敗談、採用担当者はあなたの失敗を知りたいわけではなく、あなたの人物を知りたいのです。例文を交えて解説致します。
また、面接で希望年収を聞かれたらあなたはどのように回答していますか?交渉をしていない、交渉をしようとも思っていないあなた、大損しているかもしれませんよ。
転職の機会は数すくない給料交渉のチャンスでもあるのです。無駄にしないようにしっかり取り組みたいものです。
ここでは簡単なものから、しっかりとした給料交渉まで、解説したいと思います。
Contents
転職面接での失敗談はあなたの人物を知ってもらうチャンス
あなたは転職の面接で失敗談を語ってください、といわれたことがありませんか。この質問はあなたが社会人生活の中で必ず失敗をしており、どうのりこえてきたか、という点を見たいのです。
あなたが転職を志しているからには、数々の失敗を乗り越えてきているはずです。失敗をしない人はいないのです。私もさんざん失敗しました。会社に損害を与えたこともありますよ。当然、こっぴどくしかられました。しかし、失敗は成功の元なのです。失敗なき成功はありませんし、持続しません。失敗経験のない人間はもろいと思います。
ですので、面接官が尋ねる失敗経験はあなたの仕事へのかかわり方、行動特性を聞いています。
NG例を紹介
ここで、NG例を紹介してみます。
- ○○のミスをしました。
- ○○の仕事でミスをし、顧客との取引が停止しました
- ○○のミスで顧客情報が流出し、会社に甚大な被害をもたらしてしまいました
それぞれNGの理由を見ていきましょう。
○○のミスをしました
あなたが面接官なら、この回答から何を思いますか?私なら、「へーそう」で終わってしまいます。そこから何を感じ、考え、行動したか知りたいのです。
○○の仕事でミスをし、顧客との取引が停止しました
これはリカバーが不可能なケースですね。こういうリカバー不可能な失敗談はNGにつながりやすいでしょう。「うちでも同じようなミスをおかすかもしれない」と思われてしまうことにつながると損をします。
○○のミスで顧客情報が流出し、会社に甚大な被害をもたらしてしまいました
こちらもリカバー不可能な不注意ミスですね。そこからあなたが、ミスを二度と繰り返さないような取り組みをしていても、これは怖い、と面接官は二の足を踏んでしまいます。
失敗談は流れが必要だ
失敗談からあなたのPRをするには流れがほしいです。以下のような流れはどうでしょう。
- 失敗をした
- 何故失敗が起こったのか考えた
- 考えた結果に基づき、行動した
- その結果はこうなった
上記のフローで例文を考えてみました。
—————ここから例文—————
入社○年目に○○のプロジェクトに参加させていただきました。その仕事で私は○○の案を作成する仕事を担当させていただき、案を作り先方に提示致しました。ところが先方からはNGが出てしまい、プロジェクトの進捗に遅れが発生しそうになりました。
そこで私は自分がつくった案のどこが悪いのか、もう一度見直しました。その結果、○○の視点が抜け落ちていることがわかりました。
そこで、社内で○○に詳しい方に相談し、1週間後に再度先方に提出いたしました。その結果「期待以上だ」と喜ばれ、あらたなお話もいただきました。
この経験から、私は自分に自信がないときはかならず、社内で相談し、巻き込むことをこころがけて仕事をするようになりました。
—————ここまで—————
いかがでしょう。妄想で例文を作ってみました。この例文のポイントは以下です。
- 失敗したが、自分で考え、問題や課題を発見できる。
- 人を巻き込み、新たな価値を創造することができる
面接官の聞きたいことに合致しているのではないかと思います。あなたがもし失敗談でうまく説明できない場合、参考にしてみてください。
面接で希望年収を聞かれたら
転職の際、「給料はいくらくらいほしいですか?」ときかれますよね。これ、またとないチャンスなんです。しかし、多くのかたが、「前職でこれくらいもらっていましたからスライドで」や「御社の提示額に合わせることができます」などと、受け身の姿勢で臨んでいます。
多くの方が給料の交渉にはなれていない印象を持っています。しかし、給料を自分で交渉することができるのは転職のときくらいなんです。このチャンスを逃すと、ほぼ給料の交渉チャンスはないでしょう。自分で戦略的に行うのは可能でしょうが入社後はなかなかむつかしいのではないでしょうか?
希望年収を聞かれたらチャンス!戦略を立てよう
結論から言うと、面接の場の前に、転職エージェントを使っての交渉がよいのではないか、と思います。私も転職エージェント経由で給料を交渉した経験があります。提示額に不満があることを伝えたところ、70万円のアップに成功しました。結構おおきな額でしょう。
このタイミングですが、一次面接にいく前の段階でエージェントに交渉をお願いするのがよいと思います。エージェントによっては企業と連絡を密に行っている会社があります。そういった会社は事前に求職者の希望を企業に伝えてくれます。
企業側はあらかじめ、エージェントから額を聞いているため、準備できますし、求職者のあなたは面接の場でシビアな交渉を避けることができます。
エージェントを経由せず自分で交渉する場合
タイミングと切り出しかたに気を付けましょう。「年収はどのくらいをご希望ですか?」と聞かれる前に、質問よろしいでしょうか?などと、切り出すのはご法度に近いでしょう。なぜならば、条件面だけを気にして入社する人物、という印象を持ってしまいます。
少なくとも私ならそう思ってしまいます。仕事のやりがいや貢献できるか、という点を第一に、給料は二の次である、というスタンスを醸し出しつつ、ここぞ、というタイミングでしっかり交渉する方法がよいです。
タイミングは一次面接の終わりなどで訪れることが多いでしょう。希望年収を聞かれたら、控えめ、しかし堂々と切り出しましょう。できれば数字的な根拠があれば最高です。
「前職の仕事では○○の案件で年間○○千万円のコストダウンを行ってまいりました。コストダウン額に対する○%を目安とし、御社では○○万円を頂戴できればありがたいと存じますが、最終的には御社の給与規定に従います」
○%は私の勝手な妄想ですが、明確な数字の実績がある場合は交渉がしやすいです。しかし、管理系などの仕事では数字が出にくいことも。
その場合、以下のような切り出し方ができればよいですね。
「年間の時間外労働を○○時間へらすことに貢献しました。このコストは年間○○百万になります。また、○の人物を採用した結果、大幅に売り上げが伸び、年間○○千万円の売り上げに貢献しています。ですので、それらの○%を目安に、年間○○万円を頂戴できましたらうれしく思いますが、最終的には御社の給与規定に従います」
などと仕事の成果を数字化しておくと非常に強いです。ここは転職前に行っておきたいところですね。
あるいは、年収の交渉は困難でも、入社後の昇給イメージを探るのも手です。
「さしつかえなければ、入社後のキャリアをイメージしたいのですが、昇格モデルのようなものがあればお教え願えませんでしょうか?」
という切り出し方はありでしょう。ここは重要なところで、人事評価の実体に迫る質問でもあります。人事評価の結果、うまくいけば○年で課長、○年で部長、その結果年収がこのようになるという情報をさぐりだす事ができれば、入社後のモチベーションにつながります。
注意も必要です
根拠のない、自分がほしい数字を提示するのはやめましょう。交渉は事実の情報をできるだけ集めて並べて根拠を作って行うものです。事実に基づかない数字はただの希望です。企業側は採用しようとする人物に支払う金額の妥当性を検証する必要があります。
「現在年収の20%アップを目指しています」など、根拠なく述べても面接官は困ってしまうでしょう。面接の中であなたが優位に立ち、企業に「是非取りたい」とおもわせたなら、強気の交渉も可能でしょう。「20%アップ」を希望するならば、期待に応える可能性が高いことを示唆する必要がありますね。
これはハードル高いです。あなたが活躍できる自信がみなぎっており、「絶対いける!」と思う場合は強気の交渉はありでしょう。しかし、多くの場合、未知の世界に飛び込んでいく不安をかかえながら転職活動をするのです。
すくなくともわたしには上記のようなメンタリティは獲得できません。自信がない場合は、論理的な理由を用意し、控えめに、しかし堂々と交渉しましょうね。
まとめ
- 失敗談はあなたの人間性をみたいから聞いている。エピソードはまとめておこう
- 転職では収入をアップすることも可能。希望年収を聞かれたら堂々と給料アップを交渉しよう
転職の面接での失敗談はよい例の引用と悪い例の引用があります。面接官は失敗したことだけにフォーカスするのではなく、失敗をリカバーした過程を知りたがっています。面接官の知りたいことにズバッと命中する回答を準備しましょう。
また転職は自分の年収をアップさせることのできるまたとない機会。エージェントを上手に使うのが手っ取り早くスムーズかと思います。しかし自分で交渉するのも手。希望年収を聞かれたら控えめに、堂々と根拠のある数字をもって切り出しましょう。
この時に法外な吹っ掛けや根拠のない数字はかえって悪印象を招く恐れもありますから、注意して交渉しましょうね。
転職はまたとない人生転換の機会!しっかり準備して幸せな仕事を勝ち取りましょう。