
最近は年賀状はラインなどで済ます人も増えてきました。しかし、会社の人間関係で上司や先輩に送る新年の挨拶をラインで済ますのはちょっと・・・という文化を持つ会社もまだまだ多いことと思います。
友人関係も、ラインもよいですが、せっかくですので年賀状を書いて送ると心温まります。
疎遠な場合も、コミュニケーションのきっかけになることもありますね。文例を紹介いたしますので、見ていきましょう。ビジネスでのお客様への年賀状の文例も紹介致します。
Contents
友達への年賀状に添える一言
友達へはラインなどの手軽なメッセージが主流になりつつあるのかもしれませんが、やはり年賀状に手書きのメッセージはこころが伝わるもの。
今となってははがきを使った挨拶は一段上のコミュニケーションです。積極的に出したいですね。
構成としては以下のような構成がよいのではないでしょうか?
- 定形の書き出し+手書きメッセージ
では構成の解説の前にNGを知っておきましょう。
定形の前に、まずはNGを知っておく
また、縁起の悪い言葉は使わないのがマナーです。
新年に使うことがNGである言葉が有ります。親しい友人、疎遠な友人でも同じ、使うことは控えましょう。これらは忌み言葉と呼ばれ、推奨されません。
- 去る
- 滅びる
- 絶える
- 枯れる
- 破れる
新年の年賀状はめでたいものです。これらを直接使うことはあまりないかもしれませんが、漢字だけで使うことはあるかもしれませんね。
- 去年は大変お世話になり
- 絶対ごはんいこうね
など、つい使ってしまいがちです。気をつけましょう。他にも一般的な忌み言葉はたくさんあります。以下に紹介します。
おしまい |
ご生存中 |
さらに |
シクラメン |
シネマ |
しめやかに |
すり箱 |
すり鉢 |
スルメ |
とんだこと |
とんでもない |
ほどける |
悪い |
猿 |
塩 |
壊す |
壊れる |
割る |
割れる |
忌み |
帰す |
帰る |
九 |
嫌い |
嫌う |
枯れる |
更に |
降りる |
散る |
四 |
死ぬ |
捨てる |
終える |
終わらせる |
終わる |
消える |
消す |
焦る |
醤油 |
衰える |
生きている頃 |
逝く |
切る |
切れる |
浅い |
疎んじる |
疎遠 |
僧 |
相次いで |
相次ぎ |
葬式 |
短い |
倒れる |
倒産 |
破る |
破れる |
敗れる |
薄い |
悲しむ |
仏 |
別れる |
返す |
放す |
飽きる |
亡くなる |
忘れる |
忙しい |
無くす |
無し |
滅びる |
滅ぶ |
憂い |
梨 |
離れる |
離縁 |
離婚 |
流す |
流れる |
涙 |
冷える |
冷める |
裂ける |
褪せる |
4 |
9 |
戻る |
戻す |
繰り返す |
繰り返し |
再び |
再度 |
再婚 |
再三 |
二度 |
二回 |
離れる |
離婚 |
去る |
痛い |
痛み |
負ける |
病む |
病気 |
度々 |
くれぐれも |
皆々様 |
かえすがえす |
重々 |
いろいろ |
またまた |
なおまた |
しばしば |
次々 |
わざわざ |
再三再四 |
たまたま |
重ね重ね |
いよいよ |
再々 |
たくさんありすぎて困りますね。この中でもキツイ忌み言葉とゆるい忌み言葉がありますね。
中でも「いろいろ」「たまたま」「しばしば」など、日常生活の中で使用して違和感を感じない言葉はあまり気を使う必要はないかもしれません。
意外なのがスルメですね。
シネマ ⇒ 「死」を連想 ⇒ 「映画」とする
スルメ ⇒ 「磨り切れる」⇒ 「あたりめ」とする
日本語は難しいですね。かくれた忌み言葉を知らずに使ってしまわないよう、チェックしてみてください。
まずは定形の一言 文例
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
ありきたりですが、これでOKでしょう。これでおわってしまっては「・・・・」という気持ちになりますよね。さてここから手書きで気持ちを伝えましょう。
手書きの一言文例
実はルールは「NGワードを使わない」ということに気をつけるとよいだけですね。友人との間の共通の話題を書くのがよいですね。
- 昨年は忙しくあっと言う間に新年を迎えてしまいました。○○と言った店とても美味しかったですね。近いうち、また行きましょう。
- 昨年はあまり会えませんでしたが、今年はもっと沢山いきたいですね。
- 昨年は○○にとってよい年でしたね。○○の試験にも合格して、とても刺激になっています。私も○○を頑張ろうとおもいます。
- いつもありがとう!今年もよろしくお願いします
- いつもたくさんお話を聞いてくれてありがとう。○○ちゃんに支えられて昨年も乗り切ることができました。またごはん食べに行こうね!
- 昨年は〇〇会や〇〇への旅行、とても楽しい一年だったね。今年も楽しいイベントを企画しましょう!
- 今年も仲良くしてください、新年会もしよう!
友達への一言(疎遠な場合)
私にも疎遠な友人がいます。毎年、年賀状だけのやりとりになってしまっています。できれば会いたい、と思っているけど、なかなか会えない場合ケースですよね。
何年もあってないと今更会えない、という気持ちも有りますが、年賀状がきっかけで人間関係が復活するとよいですね。では文例です。
- すっかりご無沙汰しておりますが、お元気ですか?
- お元気ですか、久しぶりに、会いたいですね。
- お互い忙しいけど、久しぶりにあって話したいと思います。また連絡するね!
- 今年こそは皆で会いたいね!
- ○○ちゃんは今年○年生ですね。おおきくなった姿をみたいな!
- お仕事はどうですか?相変わらず忙しいと思うけど、がんばってね!
- 最近全然あっていないけど、元気にしていますか?私は仕事で〇〇で大変な時期もあったけど、なんとか落ちついて無事新年を迎えることができました。昨年印象的だった出来事を書いてみます。子供が○年生になり、スポーツをほじめました。
最後の文例は自分の事を多く書いています。気持ちのこもった文章は相手に伝わるもの。自分の近況を伝えることは相手に理解してもらう一歩ですよね。
年賀状は古くからのめんどくさい慣習として捉えられている節もありますが、疎遠だった友人関係を繋いでいる唯一のアナログ手段だったりします。
年賀状一枚でも、コミュニケーション復活のきっかけにはなるでしょう。これをきっかけにフェイスブックやインスタなどでメッセージを送ることができればよいですね。
疎遠になってしまった関係でも上記のような形で復活すると、活性化する可能性はあります。復活したい気持ちがあれば是非取り組んでみてください。
ビジネスで出す年賀状、お客様に出す時の文例
まずは賀詞から。ビジネスでは賀詞は注意しましょう。なぜならば、一文字や二文字の賀詞は簡略化した表現だから。これらはビジネスで使用するのは避けます。
- 寿
- 賀正
- 迎春
- 迎春
逆に以下はOK。
- 謹賀新年
- 恭賀新年
- 明けましておめでとうございます
- 新年おめでとうございます
- 新春のお慶びを申し上げます
ちなみに、上の2つは無理に使うことはなく、超定番の「明けましておめでとうございます」だけでも全く問題ありません。
賀詞の重複には気をつける
やってしまいがちなのがこれ。
NG例
- 謹賀新年 あけましておめでとうございます。
これのなにがいけないのでしょうか。「謹賀新年」には祝の詞。祝の詞に重ねて「おめでとうございます」は重複となり、不要です。
定形の文例
まず書き方は3段階であることを踏まえておきましょう。
- 昨年の感謝を述べる
- 今年も昨年同様に愛顧頂きたいと願う言葉
- 相手の幸せ・健康を願う言葉
このような構成で書くと美しいですね。
1‥昨年の感謝
- 昨年は格別の御愛顧を賜わり厚く御礼を申し上げます
- 昨年は一方ならぬお力添えをいただきありがとうございます
- 昨年は公私にわたってお世話になり心より感謝申し上げます
- 旧年中は何かとお世話になり、ありがとうございました
- 昨年は格別のお引き立てを賜わり御礼を申し上げます
- 旧年中の御厚情に深く御礼申し上げます
2‥昨年同様の愛顧を願う
- 本年も相変わらず御愛顧の程お願い申し上げます
- 本年も倍旧の御高配を伏してお願い申し上げます
- 今年も宜しく御支援の程お願い申し上げます
- 本年も何卒宜しくお願い申し上げます
- 今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜わりますよう宜しくお願い致します
- 本年もお引き立ての程、宜しくお願い申し上げます
最後に相手の幸せ・健康を願う
- 皆様には幸多き一年となりますようお祈り申し上げます
- ご家様の皆様のご健康ご発展を心からお祈り申し上げます
- ますますのご活躍をお祈り申し上げます
- 皆様のご清福を心よりお祈り申し上げます
- 貴社の益々のご発展を祈念致します
- 皆様のご健勝ご多幸を心よりお祈り申し上げます
- 皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます
- 末筆ながら、貴社益々のご繁栄を祈念致します
- ご家様の皆様のご健康ご発展を心からお祈り申し上げます
これらを組み合わせて構成してみると美しいメッセージが出来上がります。
定形の文例に手書きのメッセージを加えると効果的
ビジネスでの年賀状は、お客様へ出すので、自分のプライベートなことなどを書くのではなく、お客様との間での共通の話題などを手書きで書くと嬉しいですね。
- 謹賀新年
旧年中は格別のご愛顧を賜り厚くお礼申し上げます
本年も何卒よろしくお願い申し上げます - 恭賀新年
皆様におかれましては、お健やかに新春をお迎えのことと存じます
旧年中は格別のお引き立てを賜り誠にありがとうございます
本年も倍旧のご贔屓の程よろしくお願いいたします
手書きの一言文例
お客様への年賀状も出すなら手書きのコメントを添えましょう。印刷だけの年賀状なら、もらった側も読みません。もらったかどうかも忘れてしまうくらいの印象にしかなりません。
- ○○様は○○を頑張っておられますか?私も○○様とのお話で大変刺激を受けて、今年は○○に挑戦しようと思っています。その折は何卒ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
- 昨年はゴルフをご一緒させて頂きとても楽しい時間を過ごすことができました。私のスコアもまだまだですが、今年はしっかり練習をしてまいります。次回も楽しみにしてまいりますので、お手ほどきの程、よろしくお願い致します。
手書きはやはり気持ちが伝わるもの。ビジネスでも気持ちのこもった新年の挨拶はその年をスタートするきっかけになりますね。大変ですが、手書きのメッセージは是非添えたいですね。
まとめ
いかがでしたか?文例をいくつか紹介致しました。友達へだす年賀状の一言でもマナーはしっかり守りましょう。忌み言葉は親しい間柄、また疎遠な友人間でも使うべきではありません。友人の間ではつい使ってしまい勝ちな以下のフレーズ、つかっていませんか?
- 去年はあえなかったけど・・
- 今年こそは絶対会おうね
落とし穴ですので気をつけましょう。
また、ビジネス上でのお客様に出す年賀状も基本ルールは同じ。ビジネスでは特に気をつけたいのが、賀詞です。賀春や賀正、寿などの言葉は簡略型です。うっかりつかってはいけません。また、定形の挨拶に加え、必ず手書きを添えたいですね。
ビジネスの年賀状でも気持ちを大切にしたいです。ビジネスでも人間関係がキモですので、手を抜かないようにしましょう。