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ストレスが咳、たん、息苦しい原因に?子供にも有効な治し方5つ

乾燥が気になってくる季節に悩まされるのが、咳やたんではないでしょうか?止まらない咳は息苦しい原因にもなり、とてもつらいですよね。ただ、乾燥する季節の咳やたんは風邪やインフルエンザが原因となることが多く、時期が過ぎると自然と治っていくように思います。

しかしながら慢性的な咳が続いている場合には注意が必要です。ただの風邪だと思っていたら、実は重大な病気が隠れていることもあるのです。そして、長引く咳やたん、息苦しさはストレスが原因となることもあります。

今回は、そんな時に疑いたい病気と治し方についてご紹介します。子供も大人と同じように発症することがあるので、子育て中の方にも参考にしていただけるとうれしいです。

ライター:しょこここ

咳、たん、息苦しい時に疑うべき病気

まずは咳が出る、たんが出続ける、息苦しいなどの症状がある時に疑われる病気についてご紹介します。

咳喘息

  • 空咳
  • のどがイガイガする
  • 夜中から朝にかけての咳が激しい

などの特徴があります。治療は、3ヶ月~半年で完治すると言われていますが、治療をせずに放っておくと約3割の方が本格的な喘息になってしまうとも言われているので早めの治療が必要です。

原因としては、風邪やインフルエンザとの併発、タバコ、気温の変化、ハウスダストなどが挙げられるので心当たりがある方は原因を取り除くことが予防となります。

咳喘息の治し方としては喘息と同じく、吸入ステロイドなどを使って気道の炎症を抑えていきます。3ヶ月~年間を通しての治療が必要となります。

参考:Medical Note「空咳が続いたらそれは咳ぜんそくかも!原因や治療法」

慢性閉塞性疾患(COPD)

慢性閉塞性疾患は、咳や息苦しさ、たんが長い間出続けるなどの症状が出る病気の総称で、肺の生活習慣病とも言われています。

喫煙や大気汚染、化学物質によって発症すると言われています。ただ、大気汚染や化学物質は現在の日本ではかなり少なくなってきていることもあり、最大の原因は喫煙です。男性に多く、1日に1パックを長年喫煙し続けると発症のリスクは高まります。

潜在的な罹患者も多いのですが、喫煙者の15%~20%の方がかかるとも言われているのでかなりの高確率といえますね。また、喫煙者のみではなく受動喫煙でも発症する場合があるので身近に喫煙者がいる方も注意が必要です。

慢性閉塞性疾患の治し方としては、薬と運動療法などのリハビリが挙げられます。喫煙が原因となっていることが多いので、患者自身がきちんと向き合って治していくことが大切です。

参考:Medical Note「慢性閉塞性疾患」

逆流性食道炎

胃酸が胃から食道へ上がってきてしまい、胸やけや食道粘膜を傷つける病気を胃食道逆流症といい、その中でも食道炎を伴ったものを逆流性食道炎と言います。

横になっているときや寝ているときに、食道に逆流した胃液がのどや気管にまで逆流することでお茶が気管に入ったときのようにむせてしまうため、慢性的な咳につながります。

逆流性食道炎と慢性的な咳に関係があるというのは意外ですよね。
もちろん咳の他にも、胸焼けなどの不快感、口まで酸っぱい液がこみ上げる、のどの違和感などたくさんの症状が出てきます。

普段から脂肪の多い食事をしていたり、食べすぎも原因となるようなので普段から生活習慣に気を付けることも必要です。

もし逆流性食道炎になってしまった時の治し方としては、薬と生活習慣の改善を合わせて行います。手術で原因となっている部分の修復を行う場合もあります。

参考:サワイ健康推進課「若い人にも増えている逆流性食道炎」

肺がん

気管支や肺胞の細胞が何らかの原因でがん化する病気が肺がんで、喫煙との関係が非常に深いと言われています。40代後半から罹患者が増え始め、男性は女性の2倍罹患しています。

初期は自覚症状がなく、進行してくると慢性的な咳やたんなど呼吸器に異常があらわれます。ただし咳やたんは肺がん特有の症状ではないため、ただの風邪だろうと見過ごしがちにもなります。

治し方としては、手術や薬物療法、放射線療法が挙げられます。
普段からきちんと健康診断を受けることや、普段から健康的な食事や適度な運動で予防していくことも大切ですね。

参考:国立がん研究センター がん情報サービス「肺がん」

ストレスが原因で咳が出る「心因性咳嗽」の特徴

上記ではタバコや生活習慣による病気をご紹介しました。ここからはストレスが原因で咳が出る「心因性咳嗽(しんいんせいがいそう)」の特徴をご紹介します。大人だけでなく子供も発症することがあります。

咳が長引く

上記でご紹介したように咳やたん、息苦しい感じを伴う病気は多岐にわたります。
しかし病院に行っても原因が分からず咳が止まらない場合は、心因性咳嗽を疑うべきかもしれません。2週間以上咳が続く場合は心療内科の受診を検討することも必要です。

日中に咳が多く、リラックスしているときには少ない

ストレスが原因で咳が出ているので、特にストレスを感じているときに症状は出やすくなります。逆に夜寝ているときやリラックス状態のときには咳は出にくくなります。

他の症状はなく、咳のみ

例えば風邪が原因の咳やたん、息苦しい状態の場合は鼻水やのどの痛み、発熱など他の症状も伴いますよね。しかしストレスから来る心因性咳嗽の場合は咳の症状のみ出るのが特徴です。

また、たんがからんだような「ぜいぜい」とした咳とは違い、「コンコン」とした乾いた咳が出るのでこちらも気にしてみてください。

咳止め薬が効かない

ストレスの原因を取り除かなければ治らないので、咳止め薬が効かないのも特徴のひとつです。何日か薬を飲んで改善しないときにはきちんと医療機関を受診しましょう。

以上4つに思い当たるものはありましたか?

子供にも大人にも有効な治し方・予防法5つ

上記でご紹介したように、心因性咳嗽はリラックス状態のときには症状が緩和する特徴があります。もちろん、一番有効な治し方はストレスの原因を取り除くことです。

しかしながら、ストレスの原因が仕事や学校、身近な人との人間関係の場合は簡単には取り除けませんよね。

そんな時はストレスの原因を取り除くのではなく、少しでもリラックスすることを心がけて症状の緩和を目指すのはいかがでしょうか。そんな時に参考にしていただける方法を5つご紹介します。

大人だけではなく、子供にも有効なリラックス方法なのでぜひ実践してみてください。

方法①:ヒートショックプロテイン浴

毎日湯船には浸かっていますか?最近ではシャワーで済ませてしまう方も多いようなのですが、シャワーでは体の芯まで温まりません。

私は温冷浴を取り入れています。42℃くらいの熱めのお風呂に5分程度浸かります。普段から熱い湯に浸かる習慣がない方にとってはつらい温度ですよね。

なぜこのような熱いお風呂に入るのでしょうか。これ、「ヒートショックプロテイン浴」と言われるとっておきの入浴法なんです。このヒートショックプロテインとはストレスで傷ついた細胞を元に戻したり、自律神経を整えたり、肌がピカピカになる役割を果たすスゴイタンパク質です。

熱いお風呂に浸かることで増えるということを知り、1年前から近所の銭湯に通いはじめ、そのスゴイ効果を実感してからやめられなくなりました。

銭湯の熱い湯船にしっかり浸かり、水風呂にザブン!最初は痛っ!と感じるくらい冷たく感じた水風呂も熱い湯に長めに浸かることで気持ちよく入れるようになりました。

いや、むしろお風呂やさんの醍醐味は水風呂がメインだったことに気づきました。お湯⇒水を5~7回くらい繰り返し、最後は水風呂でシメます。

このサイクルを繰り返すことで体はポカポカ。体が温まった状態は数時間続き、眠りの質も明らかに上がりました。ストレスも3割(実感値)は軽くなります。

ヒートショックプロテイン浴は、自宅でもできます。熱めのお風呂を沸かし、水のシャワーを浴びるだけ。お風呂やさんにはかないませんが、試してみると誰でもその効果を実感できます。

ただし、子供は大人と同じ熱い風呂には入れません。子供が熱いと感じる温度は大人に比べて低いです。子供には38℃~40℃のぬるめのお湯にしっかり浸かることで副交感神経が優位になり、リラックス効果が得られます。

お風呂の蒸気で息苦しい感じも緩和されるかと思います。また、入浴後の眠りの質も上げてくれるので一石三鳥と言えますね。

さらにお気に入りの入浴剤を使って香りを楽しんだり、少し暗くしてゆっくり時間を過ごしたりなど子供にもおすすめのお風呂を楽しむ工夫はたくさんあります。スマートフォンなども持ち込めないので頭の中も自然と空っぽになりますよね。

方法②:会話

安心できる関係性の人との会話はリラックスにつながります。
家族や恋人、仲のいい友達などが考えられるかと思いますが、人間でなくてもかまいません。ペットなどの動物でもいいと思います。

私は猫を飼っているのですが、むしろ人間よりもしっかり話を聴いてくれているような気がします。(笑)そしてふわふわな体をなでていると本当に落ち着くんですよね。

もちろん、人の場合もスキンシップをとることによって幸せホルモンといわれるオキシトシンが出るとも言われているので、会話だけでなく積極的にスキンシップをとることがリラックスにつながります。

方法③:激しめの運動

ストレスを解消する最大の方法は運動です。できれば最大心拍数の70~80%の運動を毎日することです。

こちらの記事(「うつ病にも色々ある?うつ病の種類や診断名は複数あった!」)でも書きましたが、「脳を鍛えるには運動しかない」の著者、ジョンJレイティ博士によれば、運動は人間のあらゆる悩みを解消してくれる最大の方法です。

私は仕事のストレスでうつ気味の時期がありました。そんな時この本に出会い、それまで1週間に1回だった自転車に毎日30分乗るように。

最初は一定強度の緩めの運動を30分で「汗をかいて気持ちいい」くらいでしたが、途中に全力で漕ぐ時間を10秒くらい取り入れたり、漕ぐ強度を変えたりすることで終わったあとの爽快感が全く異なることに気づきました。文字通りストレス解消を実感しました。

現在は、運動している最中はネガティブな事を考える余裕がないくらいの強度で運動しているため、すくなくとも30分間は悩みを忘れることになります。

たった30分間のストレス空白時間の効果は予想外に大きいです。汗だらけになって終わったあとの気分は、自転車に乗る前のどんより気分は3割くらい良くなっています。

このすこし上がった状態の気分は数時間かけてゆるやかなカーブを描いて下降していくイメージですが、1日の朝と夜に運動を取り入れることで意識的に気分をコントロールすることが可能になりました。(朝は土日限定ですが)

ストレスを薬でコントロールすることも運動が代替えしてくれます。

参考書籍:『脳を鍛えるには運動しかない・最新科学でわかった脳細胞の増やし方』

方法④:気分転換

あなたはお気に入りの気分転換方法はありますか?音楽を聴く、ひたすら寝る、自然の近くに行ってみるなど様々だと思います。

上記では激しめの運動をご紹介しましたが、ストレッチやウォーキングなどの軽い適度な運動も気分転換になりリラックスできます。特にウォーキングは呼吸を意識しながら歩くと咳も出にくくなるかと思います。

時間としては30分くらいを少し早めのテンポで歩くと体がポカポカして気持ちいいですよ。寒い季節は汗をかいて冷えやすくなるので、体温調節のできる服装で行ってくださいね。

私はスマートフォンのアプリで1日の歩数をカウントしてくれるものをダウンロードして使っています。何歩歩いたのかわかると達成感にもつながりますし、あまり歩けなかった日には明日はもう少し頑張ろうかなという気持ちにもなるのでおすすめです。

1日の中で少しでも気分転換の習慣をつけると、ストレスから解放される時間ができリラックスにつながるはずです。今はお気に入りの気分転換方法がないという方は、ぜひ1つでも見つけてみてくださいね。

方法⑤:温かいものを飲む

ハーブティーやホットミルク、ホットココアなどを飲むとリラックスした経験はありませんか?温かいものは体も心も温めてくれますよね。

お好きなものであればどんなものでもかまわないのですが、はちみつを入れて飲むとのどの炎症も抑えてくれる効果があるのでおすすめです。はちみつは比較的どんな飲み物にも合うのでぜひ常備してみてください。

また、忙しい時はコンビニなどで簡単にホットドリンクを購入して飲んでかまわないのですが、時間のある時にはぜひご自分で温かい飲み物を丁寧に作ってみてください。飲んでいる時間はもちろんですが、作っている時間もとてもリラックスできると思いますよ。

あたたかいミルクティーなどは茶葉を煮出して牛乳と混ぜるだけで意外と簡単なので子供と一緒に作るのもいいかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?最後に今回の内容を簡単にまとめます。

最初に、咳、たん、息苦しい時に疑うべき病気をご紹介しました。

  • 咳喘息
  • 慢性閉塞性疾患(COPD)
  • 逆流性食道炎
  • 肺がん

次に、ストレスが原因で咳が出る「心因性咳嗽」の特徴についてお伝えしました。

  • 咳が長引く
  • 日中に咳が多く、リラックスしているときには少ない
  • 他の症状はなく、咳のみ
  • 咳止め薬が効かない

最後に、子供にも大人にも有効な治し方・予防法5つをご紹介しました。

  • ヒートショックプロテイン浴
  • 会話
  • 激しめの運動
  • 気分転換
  • 温かいものを飲む

長引く咳は子供も大人も辛いもの。ストレスが原因で咳、息苦しい、たんなどの症状が出ているときにはぜひ上記の方法でリラックスして症状を緩和していただけたらと思います。

もちろん重大な病気が隠れている場合もあるので、咳が長引く場合はくれぐれも自己判断せず、まずは医療機関を受診して改善に努めてくださいね。

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