
大晦日に年越しそばを食べるのは日本の習慣。この由来や意味を知っていますか?調べてみると沢山のことがわかりました。トッピングや薬味にも意味があるってしってましたか?
また、気になるカロリーは1玉あたりどのくらい何でしょうか?高いのか、低いのか。
では一緒に見ていきましょう。
Contents
年越しそばの由来や意味
大晦日に食べる風習の年越しそば。多くの家庭では大晦日の夜に食べるのが一般的なようです。この風習はいつごろからあるのか、疑問ですよね。これには諸説あり、また地域によっても様々です。
そもそもいつごろからある風習なのか?
1)鎌倉時代説
博多の承天寺で年の瀬を越せない人にそば餅を振る舞った。そうすると、翌年から運気が向上したため、大晦日にそばを食べることが定着したという説。運が向上することを願って食べたことから、「運そば」説や「福そば」説とも言います。
2)室町時代説
室町時代、朝廷よりから関東の支配を委託された人「小金」「増淵」「東金」の三家が関東を支配をしており、その中の「増渕民部」が毎年の大晦日に無病息災を祝い「世の中にめでたいものは蕎麦の種、花咲き実りみかどおさまる」と歌い、皆でそばがきを食べたのが起こりとする説。
どういう意味かというと、蕎麦の種は三角(さんかく)(みかど)の形をしており、みかど(天皇)に通じるということから、天皇を称える意味があったといいます。
また、家族の象徴としても夫婦・子との関係が三角であることもあるようです。こうした由来から、この説を三角縁起説(さんかくえんぎせつ)とも呼びます。
3)江戸時代説
年越しそばは江戸時代から庶民の間に定着した食習慣という説です。江戸時代に始まった、というこの中でも諸説あり、本当のところはわかっていません。
形状説 「細くながく」「切れやすい」
そばのように細く長く生きたい、という健康・長寿を願い、食べ始めた説。これがおそらく、最も有力な説と言われています。「寿命そば」や「長寿そば」ともいいます。
また、そばは切れやすい、ということから、今年の災厄、借金など悪いものを断ち切るという願いから食べ始めた説。「縁切りそば」や「年きりそば」ともいいます。悪いものを断ち切るため、年をまたぐ前に食べてしまおう、という風習だったようですね。
捲土重来説
捲土重来とは倒れてもすぐに立ち直ること。そばは風雨ににとてもつよく、すぐに立ち直ることから、食べ始めた説。
効能説
本朝食鑑に「蕎麦は気を降ろし腸をゆるくし、よく腸胃のしわい積滞を錬る」と記載が有ります。新陳代謝で体を清めて新年を迎えるのがよい、という説です。
金運アップ説
昔、金箔や金銀細工の職人が飛びちった金粉を集めるときに、そば粉が使われていました。このことから蕎麦は金をあつめるという意味がある、と信じられ、食べられるようになった説。
まあ、色々な由来がありますね。本当のところはわかりませんが、日本人は縁起を担ぐのが大好き。色々なことにかこつけて風習化しています。
ちなみに江戸時代、そばの代金はだいたい16文くらい、現在の貨幣価値にして約300~500円だったそうです。当時はそば粉100%の十割そばが一般的だったはずですから現在の一般的な価格より安く食べられたようです。
当時のそばはどんな味がしたのでしょうか。出汁やトッピングもどんなものが食べられていたのか、気になりますね。
そばを食べるタイミング
では年越し蕎麦を食べるタイミングには決まりがあるのでしょうか?
地方によっては新年を迎えてからそばを食べる地域もあるそうですが、大晦日の24時までに食べるのが一般的なようです。年越しをまたいで食べてしまうと、一年の災厄を持ち越してしまう、という意味が有るのですね。
薬味のネギにも意味がある
ところで、年越し蕎麦の薬味に何をつかいますか?最も一般的なのはネギでしょう。このネギにも意味や由来があるんです。
- 祓ったり、清めたりする神官が行う祢宜(ねぎ)
- 疲れをねぎらうという意味の労ぐ(ねぐ)
- 祈るという意味の祈ぐ(ねぐ)
これらの言葉にかけて、1年をねぎらい蕎麦と一緒に食べる風習となったようです。もはやなんでもありですね^^;
しかし、こんなダジャレのような意味や由来であっても、実際に世間に受け入れられているので、当時、蕎麦のキャンペーンを仕掛けた人はすごいコピーライターだったのでしょうね笑
トッピングにも意味がある
年越しそばは薬味だけではなく、トッピングで豪華に楽しみたいですよね。実はこのトッピングいまで意味や由来があるんです。
1)ニシン
二親から多くの子供が生まれる、という意味が有ります。特に京都でポピュラーです。
2)海老天、かき揚げ
海老は腰が曲がっているので 「長寿のシンボル」であり、縁起のよい食材です。
3)イナリ
お稲荷様は商売繁盛の神様。「金運」や「仕事運」を油揚げに祈願。
ちなみに我が家では大晦日の晩、御飯に年越し蕎麦を食べるのが習慣になっています。小さいころは夜ご飯のあとのたべていましたが流石にカロリーオーバーですね。
ということで、大晦日の年越し蕎麦に関する豆知識を見てきました。次は気になる栄養価、カロリーについて書いてみます。
そばのカロリーは高い?
年越しにも、毎日の食生活にもなくてはならないそば。気になる1玉あたりのカロリーはどのくらいなのでしょうか。
ヘルシーなイメージが有りますが、果たして本当の所は高いのか低いのか。うどん、ラーメンにくらべてどうなのか?ということにせまってみたいと思います。
そば1玉はだいたい100グラムくらい。そのカロリーは調理法によって異なりますが、ここではシンプルなかけそばのカロリーをしらべてみました。
かけそば一杯あたりのカロリー | 304kcal | 375g |
かけうどん一杯あたりのカロリー | 320kcal | 405g |
ラーメン一杯あたりのカロリー | 343kcal | 230g |
引用:http://calorie.slism.jp/200005/
引用:http://calorie.slism.jp/101130/
引用:http://calorie.slism.jp/101048/
それぞれ茹でると、水を吸ってグラム数が増えるのですが、水分吸収率が異なるので結果的に、重量がことなるのですね。では100gあたりのカロリーを比べてみると以下のようになりました。
かけそばのカロリー | 81kcal |
かけうどんのカロリー | ?79kcal |
ラーメンのカロリー | 149kcal |
なんと。蕎麦のほうがうどんよりカロリーが高いんですね。これは意外です。なんとなくですが、そばのほうがカロリーが低そうなイメージはあったのですが・・・しかし、圧倒的にラーメンが高カロリーなのはイメージ通りでした。
栄養の比較
ダイエットにはどちらが向いているのか?という視点で、そばとうどんを比較してみます。単純に、カロリーだけを見ると、うどんが低カロリーでした。しかし、ダイエットで低栄養になってしまってはいけません。そばとうどん、どちらが栄養価が高いのでしょうか。それは断然そば。
そばはそば粉と水で作ります。うどんは小麦粉と水で作ります。原材料がそば粉と小麦粉の違いなんですね。小麦粉もそば粉も成分はほとんどがでんぷん質ですが、そば粉は小麦粉にくらべ、アミノ酸が豊富、また、実にはミネラル、ビタミンも多く含まれています。
そのため、体によいのはうどんよりも蕎麦のほうが優れています。
まとめ
大晦日の年越しそばの由来、意味は諸説あります。これ、という確定的なものはなく、一般的に有力といわれているのは、江戸時代に、そばの形状が細く長いことと切れやすいことから風習になったという説です。
ネギやトッピングにも意味があることもわかりました。ことしの年越し蕎麦はうんちくを語りながら食べるのも楽しいですね。
また、そばとうどん、ラーメンの1玉あたりのカロリー比較をしてみました。1玉を茹でると水分吸収率が異なるので、ゆでた状態で、100gで比較してみると、圧倒的にカロリーが高いのはラーメンでした。しかし、一般的にダイエットに向いているイメージのそばはカロリーだけを見てみると、うどんより高いカロリーなのは意外でしたね。
そのかわり、栄養価はビタミンが豊富。栄養をキープしながら、ダイエットをするにはそばはとてもよい食品ですね。